■看護師の休日
看護師というと仕事が多忙だというイメージがあるようですが、休日そのものが少ないわけではありません。
ただし、常に誰かが待機している状態を維持しなくてはならないので、お正月休みなど、長期の休暇はずらして取る看護師が一定数必要になります。
土日ではなく平日に休みを取る機会も多いです。
シフト制の勤務は「持ちつ持たれつ」というという精神で、急用の入った看護師の穴をカバーしたり、逆に自分が休みを取る際にはその穴を埋めてもらったり、お互いに助け合うことが大切です。
■転職(再就職)は簡単?
看護師の中にはごく短期間で他の職場に転職する方が少なくありません。
といのも、職場によって労働環境が大きく異なるうえ、求人が豊富に存在するためです。
もっと待遇の良い勤め先を求めている場合、あるいはキャリアアップを目指している場合など、転職のリスクが少ないために、ごく早い段階で再就職を検討できるわけですね。
他の職業のように、出産や子育てを経て就職先のランクを落とさなくてはならない(妥協しなくてはならない)ということもないようです。
有資格者ならではの強みといえるでしょう。
■准看護師から看護師へ
できるだけ早く現場で働きたい、という方は中学校卒業から目指すことのできる准看護師を目標にしましょう。
現役の准看護師として実務経験を3年以上積み、看護専門学校などに2年間通えば、看護師試験の受験資格が付与されます。
准看護師と看護師は、仕事の内容にはそれほど大きな違いはありません。
ただし、給与など待遇の面では格差が生じるので、できるだけ早い段階で看護師の免許を取得することをおすすめしています。
■病院以外の就職先
看護師の就職先は病院だけではありません。各種の福祉施設や教育機関、自治体などでも看護師が必要とされています。
具体的には、高齢者の介護施設、保育所や乳児院、障害者をケアする施設や、一般企業の健康管理センターなどが挙げられます。
いずれの職場においても看護師免許を取得していることが有利に働くため、有望な就職先になり得ます。
特別手当など、優遇措置を講じて看護師を募集しているところも少なくありません。
■残業は多い?
勤務先にもよりますが、一般的な看護師はかなりの残業をこなしています。
事務的な作業などは勤務時間内に終わらないことも多く、やむなく残業をするというケースがよくあります。
突発的に生じる業務も多いため、なかなか自分の思い通りには勤務時間を調整することができません。
もちろん、残業手当は支給されますから、収入の面では恩恵もあります。
どれくらい多忙なのか、実際に就職してみなければ分からないというのが正直なところなので、心の準備はしておいてください。
■福利厚生
人材を確保する目的で福利厚生に力を入れる医療機関が増えています。
現役の看護師の要望を受けて、託児所や保育園、幼稚園を増設しているところもあります。
規模の大きな病院では寮を設けており、わずかな出費で快適に生活できるための配慮がなされています。
就職先を選ぶ際の大きなポイントとして考慮しておきましょう。
実際に就職希望先を訪れて、周囲の環境などを見学するのもおすすめです。
■華やかなイメージと現実
看護師という職業に対してはある種の憧れを持っている方も多いようです。
しかし、実際の仕事を見れば、ごく地味な作業、肉体的にもきつい職業だといわざるをえません。
一人一人の患者さんに精一杯尽くしたいと思っていても、時間的な制約から、理想通りの対応ができない、という現状があります。
働き始めてすぐに厳しい現実を目の当たりにして、新人の看護師の中には思い悩む方も多いようですね。
ただ、難しい仕事であるからこそ、やりがいがあることは確かです。
「人に喜ばれる仕事がしたい」という気持ちさえ持ち続ければ、日々の仕事もきっと実りあるものとなることでしょう。
■休みは取りづらい?
看護師の勤務時間は不規則になりがちなので、休みもなかなか思い通りには取ることができません。
しかし、最近になって徐々に勤務体制も整いつつあり、現在では全体の6割以上の病院で完全週休二日制が実現しています。
有給の取得可能日数は勤め先によって大きく異なりますが、女性が多いということもあって、産休、育児休暇は比較的取りやすいです。
■必要な能力は
看護師の業務は多岐に渡るため、様々な能力を必要とされます。
特に、人々と接するコミュニケーションの能力、同時並行して多くの作業をこなせるフットワークの良さは必須の条件と言えます。
人々の健康、ひいては命を預かる仕事ですから、現役の看護師には強い責任感が欠かせません。
日々、自分の能力を磨く「向学心」を持ち続けることも大切です。
■看護師長の仕事は?
管理職としての働きが期待される「看護師長」という役職があります。
人材の育成・指導、および看護方針の決定、計画の立案など、全体的な取りまとめ役を担います。
リーダーシップが求められる仕事であり、役割をこなすのは大変ですが(昇進を拒否する看護師もいます)、収入アップとやりがいを求めるなら、十分に魅力的な立場だといえるでしょう。
この他、総看護師長、主任、看護部長といった役職を設けているところもあります。
■収入がいい理由
看護師の給与は、同年代のOLと比較すると若干高めに設定されています。
初任給が平均して25万円程度になるので、かなり収入に恵まれた職業だというイメージがあるようです。
反面、休みは取りづらく、勤務時間は長くなる傾向があります。
また、年功による昇給はあまり期待できませんから、必ずしも年齢に応じて給与が推移するわけではありません。
基本給については、専門学校やその他の養成機関を卒業した場合と比べて、看護大学卒の看護師の方が1~3万円程度高額になるケースが多いです。
■他の資格を取得する意味
看護師に関連する仕事としては保健師や助産師がよく知られています。
ともに看護師と同じく「看護職」に分類され、求められる知識や技術にも共通した部分があります。
看護系の学校では、並行してこれら看護職全般のカリキュラムが実践されていることが少なくありません。
進路を変更する場合や、転職する際など、これらの資格があると選択肢が広がります。
可能であればぜひ取得しておきましょう。
■30代・40代でも年齢は問題なし?
看護師を目指す学生さんの中には、30代や40代の方も少なくありません。
新規採用についても年齢制限が設けられていない職場が多く、准看護師も含めると10代から50代まで、幅広い年齢層の看護師が働いています。
ただし、現役の看護師には体力と精神力が求められますから、その点は覚悟しておく必要があるでしょう。
反面、長く続けることのできる仕事なので、「手に職をつける」という観点から言えばおすすめできる資格の一つです。
■派遣で働くことも可能
看護師の中には派遣という形で働いている方もたくさんいます。
給与の面では正規雇用のスタッフに及びませんが、契約次第で自由な勤務形態を選べるので、あえて派遣で勤務する方もいるようです。
求人も見つけやすく、勤め先との交渉は派遣会社に一任することができます。
短期で働いてみたいという方、子育て中なので休みが多く欲しいという方にとっては、派遣勤務も有力な選択肢といえるでしょう。
■収入アップを目指すなら
ナースとしてより高い収入を得たいのであれば、より待遇の良い勤務先への転職を目指すか、あるいは認定看護師、専門看護師へのステップアップが有効です。
いずれも、所定の実務経験、教育課程、審査を経ることで認定を受けられます。
特別手当が支給されるケースも多いので、積極的に臨んでみましょう。
ちなみに、師長や主任への昇進は、通常は年齢順(経験量)によって決まります。
■看護師になるために
ご存知の方も多いと思いますが、看護師の資格を取得するのはそれなりに大変です。
例えば、大学に進学して資格の取得を目指す場合、一般の大学生のように遊ぶ暇はほとんどありません。
試験勉強、レポートの作成、実習や演習など、知識や技術を身につけるための課程が目白押しです。
なんとなく看護師になりたい…という程度の志望動機では、学生の間に挫折してしまう可能性も。
進路は養成学校に入学する前から慎重に検討してください。
■中学・高校生から目指す場合
看護師を目指す場合、最短ルートであれば中学卒業と同時に高等学校の衛生看護科に進み、高校卒業後に准看護師として働き始めることになります。
高校生が看護師を目指す場合には、高校卒業後に大学、あるいは専門学校に進学し、資格取得に向けての学習をスタートします。
いずれの進路においても度重なる受験(試験)をクリアしなくてはならず、その倍率も低いものではありません。
人気の高い資格であるだけに、競争が厳しいということは覚えておいてください。
■進路の変更について
看護師になるべく養成課程をスタートすると、進路を変更することに抵抗を感じる方も多いようです。
事実、進路の変更が困難なケースも少なくありません。
しかし、大学に進学している場合には、並行して助産師、保健師、養護教諭などの資格を取得できるところも多いようです。
また、他の職を選ぶ場合でも、医療や福祉(介護など)の分野では、看護師の資格が重宝されます。
広い視野を持って自身の進路を考えてみましょう。
■患者さんとの付き合い方
看護師として有能であるかどうかは、患者さんといかに上手く付き合うか、という点にかかっています。
基本的には、どんな患者さんにも分け隔てなく、明るく快活に対応することが大切です。
ただし、患者さんの生活を「指導」をすることも重要な役目なので、ときには厳しい言葉も口にしなくてはなりません。
中には極端に看護師に甘えたり、依存してしまう患者さんもいるので、そのあたりの対応も身につけていく必要があります。
よき話し相手、相談役として頼りにされる一方では、あくまで(友人ではなく)看護師として、患者さんとの間には一定の距離を置かなくてはならない局面もあります。
■医師との連携
一般的な職場にたとえるなら、看護師にとって医師は上司にあたります。
しかし、必要であれば率直に意見を口にしなくてはなりませんし、ただサポートに徹すれば良いというわけではありません。
患者さんの扱いや、個々の情報については、医師以上に現役の看護師の方が熟達していることが求められるのです。
■病院には高齢者ばかり?
高齢化の影響はとりわけ医療の現場において顕著です。見渡す限りお爺さんとお婆さんばかり…という病院も少なくありません。
やはり、高齢者と接することが好きな方、苦にならないという方でなければ、看護師として働くことは難しいでしょう。
ときに高齢の方はわがままな言動を見せることもあります。常に柔軟に対応する姿勢を心がけてください。
■大事なのは積極性
看護師の仕事にマニュアルというものは存在しません。
常に高い当事者意識を持ち、積極的になんでも自力でこなそうとする姿勢が不可欠です。
想定外の事態に見舞われた場合には、各個人がプロの医療スタッフとして、その場限りの判断を求められます。
当然、その判断には「人々の健康を預かっている者」としての責任がセットになります。
事なかれ主義から消極的になってしまうのではなく、現役の看護師として自身の知識やスキルを磨くことで、どんな事態にも対応できるだけの備えを怠らないようにしてください。
■収入は安定している?
医療の現場には、安定した収入を求めて看護師になった、という方が少なくありません。
確かに、医療の分野は他の職業と比較して給与の水準が高いですし、ごく安定した収入が期待できます。
しかし、「楽な仕事」だということではありません。
看護師になった動機が「待遇」だという方の多くは、仕事に対するモチベーションを維持できずに、短期間で辞めてしまう例も多いのです。
■就職活動は楽?
先ほども言ったとおり、医療の分野は深刻的な人手不足に直面しています。
そのため、求人も豊富ですし、看護師として就職することはそれほど難しくありません。
選択肢が多すぎて迷う、そんな贅沢な悩みを抱えている方も多いことでしょう。
しかし、看護師は就職先によって待遇が大きく異なりますし、待遇の良い職場には求人が殺到します。
好条件での就職を目指すのであれば、相応の競争を勝ち抜く必要があるでしょう。
■看護師同士の関係は
現役の看護師は女性が大半(9割以上)なので、職場は「女性同士の付き合い方」が求められます。
ある意味では公平な役割分担ができやすいのですが、裏を返せば、女性だからといって特別扱いはされない、ということでもあります。
例えば力仕事など、男性がいなければ数人の女性が協力してこなさなくてはならない局面もあるでしょう。
女性同士ならではのコミュニケーション(噂話やグループ化)が、ときには人間関係を悪化させてしまうケースもあります。
一方では、意見が言いやすい環境であり、性別に関わらず能力をフルに発揮できる職場ともいえます。
■不規則な勤務時間は覚悟が必要
現在、医療の現場では人手が足りていないということもあって、勤務時間はどうしても不規則になりがちです。
早朝や深夜の時間帯に働かなくてはならない日も多いですし、休みも自由には取れません。
残業が続いて睡眠不足に…というハードな期間もあります。
ただ、子育て中の方、急用の場合など、ある程度は調整が可能ですから、出勤シフトに関する自身の希望は遠慮せず明確にしましょう。
代替の出勤などを安請け合いしていると、他の看護師のしわ寄せが全部自分に…ということになりかねません。
勤務体制は職場によっても大きく異なりますから、就職活動の際によく確認するようにしてください。
実は、ごく規則正しいシフトが組まれている職場もないわけではありません。
看護師という職業は、多くの女性にとって憧れの仕事です。
献身的に尽くす姿は「白衣の天使」として女性の理想形に挙げられます。
しかし一方で、職業として選ぶ以上は現実的な問題にも目を向けなくてはなりません。
収入はどの程度なのか、仕事はきつくないか、子育てをしながら働くことは可能か…。
こうした種々の問題について、現役の看護師からその実情を聞いてみましょう。
■多くの人と関わる職業
わたしの経験を踏まえていうと、看護師になる人には、はっきりと向き不向きがあると思います。
まず、患者さんとのコミュニケーションが苦にならないこと、これは前提条件です。
毎日多くの人に囲まれて働く仕事ですから、いちいち好き嫌いを申し立てるわけにもいきません。
当然、患者さんの中にはわがままな方もいれば、お子さんや高齢者、あるいは病気や怪我の影響で取り乱してしまう方もいます。
そんな患者さん達を相手に、けして居丈高にならず、明朗快活に応対するためには、優れたコミュニケーション能力が要求されます。
ただ、ある程度は「慣れ」によって身につく能力でもあるので、「人と関わる仕事がしたい」というモチベーションさえ失わなければ問題ないでしょう。
■雑用ばかりの日も
看護師は医療行為を担うスタッフですが、ときには雑用を任されることもあります。
というか、今日はほとんど雑用しかしてないなぁ…なんて日も少なくありません。
患者さんの身の回りのお世話をすることは、本来は言うまでもなく大切な医療行為です。
しかし、食事や排泄のお世話、寝具の交換など、人によっては意義が見出せずに、「雑用をやらされている」というマンネリ感が強くなってしまうこともあるようです。